部品の分類を始める前に抑えるべきポイントとは
部品を分類する前に次の3つのポイントを確認しましょう。
- 何故分類するのか?
- どんな分類構造/規格を使うべきか?
- 新しい部品を追加する際にクリーンなデータを維持する方法は?

何故分類するのか?
PLM管理者が分類を行う理由の1つは、エンジニアがより迅速に部品を見つけられるようにするためです。しかし、その他にも部品を分類する理由があることは理解しておく必要があります。
貴社が分類プロジェクトに着手する理由を完全に理解していますか? もしすべての理由を理解していないのであれば、プロジェクトを開始する前に必ず確認しましょう。分類を行う上で辿るルートは貴社のユースケースによって変わってきます。
これはそれほど難しくないように見えます。しかし、実際には必ずしも簡単ではありません。例えば、経営陣は分類プロジェクトを起こすに当たって理由をすべて開示してくれるとは限りません。分類がエンジニアの業務にどのように影響するかは共有しても、全体像を説明してくれないことは多いのです。
機械的にCADモデルを見つけるのが分類を行う主目的ですか? もしそうならば、分類を行うことなくPLMシステムに蓄積されたモデルを見つける方法があります。PARTsolutionsを使えば、分類作業を新しい部品に絞ることで時間と費用を節約できます。
PARTsolutionsは既存のPLMデータをインデックスできます。PARTsolutionsを使って貴社のデータをインデックスすると、エンジニアは形状に基づいて部品を見つけることができるようになります。トポロジー検索やブーリアン演算子を用いたテキスト検索も使用できます。
PARTsolutionsを使うことで、貴社の既存データすべてを事前に分類することなくエンジニアが部品を見つけられます。
情報の下流においてデジタルスレッドを強化するのが分類の主目的ですか? PARTsolutionsは経常的に類似した部品をクラスター化します。これにより既存の部品と新しい部品の分類を高速化します。

どんな分類構造/規格を使うべきか?
分類命名法については調べてみましたか? 有効な分類命名法や分類構造を見つけるのは簡単ではありません。たくさんのオプションがありますが、機能するのはどれでしょうか?
カスタム分類構造を作成するのは間違いです。エンジニアはカスタム構造に新しい部品を入力するのに時間を浪費します。部品を間違って入力することも度々起こります。カスタム構造は貴社の成長に追随することができず、持続不可能で長期的には高コストとなります。
分類規格を使うことには多くのメリットがあります。例えば、分類規格はクリーンな分類データを維持するのに役立ちます。また、部門間や協業者とのデータの受け渡しが容易になります。
ベンダー、メーカー、サプライヤーに規格に基づくリソースを提供できます。こうしたリソースは将来的には貴社を介さずに受け取れるようになります。
クリーンな部品データを維持するとデジタルスレッドの強度が向上します。この情報のフローはデジタルツインやIIoTイニシアチブの実装に必要となります。
PARTsolutionsでは分類規格としてECLASSの使用を推奨しています。ECLASSは欧州の分類規格であり、米国などでも広く採用されています。理解や実装も容易です。新しい産業や製品も追加してますます拡大しています。
以下はWebサイトから引用したECLASSの説明です。
「ECLASSには何万もの製品分類と固有のプロパティが含まれています。これにより分野・国・言語を問わず企業内や企業間での調達・保管・生産・流通活動を標準化できます」
その他の分類規格としてUNSPSCがあります。以下はUNSPSCのWebサイトの説明です。
「UNSPSCは、費用分析を全社的に可視化し、費用対効果の高い調達を実現することを目的とした、効率的で正確かつ柔軟な分類システムです」
分類規格を使用することで時間を節約し、エラーを削減することができます。また、製品のライフサイクル全体を通してデータの正確性を担保できます。

新しい部品を追加する際にクリーンなデータを維持する方法は?
分類プロジェクトに終わりはありません。新しい部品がPLMやデータベースに追加される度に分類が必要となります。新しい部品が確実に正しく分類されるようにするにはどうすればいいでしょうか? 新しいモデルには適切な属性情報が含まれているでしょうか?
新しい部品を追加する際にクリーンなデータの維持を担保するには以下の3つのポイントが不可欠となります。
- サプライヤーの公認カタログを使用する
- エンジニアが部品を分類する簡単なプロセスを作成する
- 部品管理プロセスとプロトコルを設定する
サプライヤーの公認カタログを使用する
購入部品の正確でクリーンなデータを確保するには、サプライヤーの公認カタログを使用しましょう。公認カタログを使用することでモデルの正確性が保証されます。可能であれば、エンジニアは公認カタログから部品データをダウンロードするべきです。そうしたモデルには正確なデータが記載されており、部品を正しく分類するのに役に立ちます。
公認カタログはすべての部品メーカーで利用できるわけではありません。しかし、公認カタログを提供するメーカーは日に日に増えています。
エンジニアが部品を分類する簡単なプロセスを作成する
エンジニアに部品を分類して再利用させるのは困難です。エンジニアが従ってくれるかどうかは多くの場合、プロジェクトの最後まで課題として残ります。貴社のソリューションが確実にエンジニアの賛同を得られるよう手を打たなければ、大きな過ちに繋がります。
分類を開始する前に、エンジニアが部品を分類するプロセスをしっかりと計画しましょう。分類プロジェクトと並行してそのプロセスを開始してもらい、早めに摩擦を発見しましょう。摩擦を取り除くことでエンジニアはベストプラクティスを採用することができ、クリーンなデターを維持することが可能となります。
分類規格によって新しい部品の分類が容易になります。エンジニアには分類規格に基づく命名法とフォルダ構造のリストを渡しておきましょう。これによってクリーンなデータと分類を維持できる確度が高まります。
部品の再利用を促進するプロセスもあります。これを理解することでエンジニア向けのプロセスの確立が容易になり、設計の中で再利用と分類を進めることが可能となります。
このプロセスが整っていないと、エンジニアは部品を誤って分類することになり、将来的な問題に繋がります。分類プロセスが難解であれば、従う人もいなくなります。部品を分類する簡単で明解なプロセスを整えることで成功への道が開けます。
部品管理プロセスとプロトコルを設定する
分類の実装を成功させるには部品管理プロセスとプロトコルが必要です。新規部品の分類を困難にする重複部品を排除するには、PLMに既に存在する部品と重複する部品をエンジニアが使わないように制限しなくてはなりません。
もしPLMが整理されていない無法地帯となっている場合、続々と追加される新規部品を分類し続けることは不可能になります。エンジニアがあちこちのWebサイトから自由に部品データをダウンロードすることができ、監視や説明責任も負わないとしたら、分類されていない部品の山になってしまいます。
プロセスを書面で規定してPLMの機能制限を設定するか、部品管理システムを使用することで、推奨部品と非推奨部品の管理を支援できます。

分類成功に向けて準備を整える
分類を行う理由を理解し、分類規格を決定し、クリーンなデータを確保することによって、分類プロジェクトを成功させる準備が整います。
ポイントを抑えて事前にプロセスを準備することで、実装にかかる時間を節約でき、成功を確実化できます。
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